Office of Naval Research (米国海軍科学技術本部)
Rob Anastasio, ONR Corporate Strategic Communications
米国海軍科学技術本部(ONR Global)は、海軍長官Ray Mabusによって発議された挑戦的な省エネルギーのゴールを実現していくために、省電力の新しい時代を引き起こすかもしれない非常に効率的なプラットフォームとして、照明電力をコントロールするシステムのデザインを行っている。
東京工業大学による基本デザインに基づき、東京のONR Globalのオフィスとのパートナーシップにおける株式会社MERSTechの研究者によって製品開発されたMERS(Magnetic Energy Recovery Switch、磁気エネルギー回生スイッチ)回路により、電流により生じる磁気エネルギーをリサイクルすることが可能になった。電流をコントロールするMERS装置により、照明器具はその可能性を最大限に生かすことができる。規模を拡大した実証実験は10月に完了予定である。
Chandra Curtis博士(ONR Globalの東京オフィスのプログラムオフィサー)は「消費電力の大幅削減の可能性について興奮している」と述べている。 「株式会社MERSTechと東京工業大学が最良の開発を行ったうえでのテクノロジーの可能性についての評価支援を行うことにより、私達はスタートすることができた。」とCurtis博士は言っている。 「現在ONR Globalは、日本政府に対する省エネルギーのコミットメントをデモンストレーションする方法を捜している」。
このテクノロジーは海軍長官Mabusのゴール (2009年の海軍エネルギーフォーラムで公式化) に直接的に符合する。海軍の前線基地のエネルギーの少なくとも半分を再生可能なエネルギーにすることは別にしても、Mabusは海軍の全エネルギー消費の少なくとも40パーセントを2020年までに再生可能なエネルギーにすることとするゴールを繰返し述べている。
2010年4月から6月までMERS照明コントローラの省エネ機能を評価するためにONR Globalは東京のハーディバラックでの一連の実験に出資した。 24時間電力を必要としているいくつかの天井蛍光灯照明に適用した結果、科学者はMERSテクノロジーが照明電力エネルギー消費を大幅に削減したことを証明した。
「実験完了後にONR Globalは、新技術のMERS装置により最大39パーセントの省エネ効果があったことを確認した」とCurtis博士は言っている。 「MERS装置は節電するだけでなく、発熱をほとんど無くし、従来テクノロジー(インバータ)よりはるかに電磁ノイズを発生させない」。
ハーディバラック全体への実証適用が2010年10月末に終了し承認されるならば2011年のプロジェクトを推進することになる。検討中のテストエリアには休憩室、印刷機部屋、洗濯室、体育館、およびいくつかのオフィスを含んでいる。
「日米セキュリティ諮問委員会の共同声明に従い、科学者は環境対策の信頼される幹事になって、既存の米国の設備のエネルギーフットプリント(CO2)を減らすことによって地域社会への影響を減らすことを手伝おうとしている。」とCurtis博士は言っている。
米国エネルギー情報省は、2008年に約5170億キロワット時の電力が住宅用と商業用の照明に使われたとしている。 米国環境保護局によると照明は平均的な家庭の電力使用量の約20パーセントを占めている。
米国海軍科学技術本部(ONR)について
米国海軍科学技術本部は、海軍と海兵隊の技術的な有利さを維持することに必要な科学技術を提供している。 その系列組織を通じて、米国海軍科学技術本部は50州、70か国、1,035の高等組織、および914人の産業界のパートナーからなる科学技術におけるリーダーとなっている。 ワシントンD.C.の海軍研究所の従業員を含め、民間、および契約雇用を含め米国海軍科学技術本部は約1,400人の人々を雇用している。